「スペードの3」朝井リョウ 後味すっきりという感じ

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また朝井リョウさんの本を読んでみました。

スペードの3というタイトルで、3人の女性が、それぞれ壁を乗り越える話。

ざっくりのストーリーは、宝塚のような劇団で、男役を務める女優のファンクラブのリーダーが、ルールを決めて自分が主人公になれる世界を作っていたら、昔の同級生が現れ、自分の世界を脅かされていきます。

まずはファンクラブのリーダー、次に、彼女の昔の同級生、最後にもう一人、最初の物語の登場人物の話が描かれています。

共通していたのは、みんな主人公になりたいのに、なれていないこと。何かしらのコンプレックスのようなものを抱えていて、どうしていいかわからないまま、どこか他人を羨んでいること。

ああ、こんな感情、大なり小なりみんな持っているんだなぁと感じましたね。

主人公たちの小中学生時代が出てくるんですが、夏の学校の暑さとか(今はほぼクーラー完備かもですが、私の小中学校時代は、教室にクーラーありませんでした…)、合唱に対する男女の取り組みの違いとか、自分の子供のころを思い出して、「あー、あの感じね。」と懐かしくもなりました。

子供のころいたポジションによって、きっと感じ方はそれぞれだとは思いますが、共感できる部分もあり、それはどうなんだ?と主人公に思う部分もあり…読んでない方にネタバレしたくないので、かなり抽象的でわかりにくいかもしれませんが、シンプルにまとめると、おもしろかったです!笑

気になる方はこちら↓

スペードの3 (講談社文庫)

タイトルの、スペードの3の意味もきちんと回収されるので、読み終わったあと、何となくすっきりする本でした。

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